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八角の台湾旅行記

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2011年 08月 20日

映画「海洋天堂」

映画「海洋天堂」_a0129636_15214877.jpg


中国映画、海洋天堂は自閉症の青年が主人公だ。

この映画の青年の姿は、私の知る何人もの自閉症の青年と重なって見えた。

融通性はないけれど生真面目で、誰が見ていなくても真っ正直に仕事をこなす。
しかしひとたび自分の思い込みと違う事態に遭遇すると、
混乱のきわみに陥り、自分を傷つけたりまわりのものに乱暴を働いてしまう。
そのやむにやまれぬ辛さを、よく知っている。

世間のものさしからは超越して生きているので、
俗っぽさのまったくない不思議な魅力にあふれている人たち。
清らかで、面白く、切なく、愛すべき存在、なんとも味のある人たち。
どういうわけか水を怖がらず、泳ぎに対して強い愛情を示す人が多い。

母親はすでになく、二人暮らしの父親も末期がんでもうすぐ死ぬ。
この子を一人残して死ねないと苦悩し、あちこち奔走する。

死ぬまでにこれだけはといろいろ教える。
ゆで卵を作る。
バスに乗る、降りる。
お金を使って物を買う。
一人で服を脱げるようにする。
そして父親は、「死んだら海亀になる」と伝えてこの世を去る。
映画「海洋天堂」_a0129636_1522259.jpg


水族館の水槽を魚のように泳ぐ青年の全身から幸福感があふれている。
その自由自在に泳ぎ遊ぶ姿が心に残った。

by bajiao1313 | 2011-08-20 15:29 | 日常のこと | Comments(0)


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