2011年 11月 06日
朝食後ゆっくり散策しながら、鹿港民族文物館にむかった。 時刻は8時半、9時の開館まで30分ある。 待ち時間を使って建物の周りを歩いてみた。 古びた煉瓦の塀に囲まれた豪壮な建物だ。 路地の先に小さい製粉所があった。 男の人が粉を袋につめていた。 私の父の実家は昔、米粉の製粉所だった。 毎年夏に遊びに行くと、おじ達が作業していた。 あの音、あの香り、空中に漂う微細な粉。 なつかしさのあまりしばらく立ち止まった。 9時になった。 入場者は私一人だけ。 切符売り場の人が、同僚に「日本から来たそうよ」と話している。 たった一人、正面から入るのは気恥ずかしい。 庭をめぐって裏にある建物から見学を始めた。 この博物館は個人の邸宅を解放している。 裏の建物には、調理場、調理道具、農作業の道具など生活用品が集められ、 当時の生活の様子がわかるようになっている。 正面の部屋に近づくにつれ、中国将棋、楽器、陶器、漆器、細工物、その他の器、 衣装など豪華な宝物が展示されていた。 中心部の建物には当主の居室、夫人たちの部屋、宴会場、会議室、娯楽室… いずれも立派なものだったが、むやみに豪奢ではない。 この館の主の深い教養と学識と芸術作品への理解を感じた。 見学のあと庭のベンチで休んでいると、学芸員が近づいてきた。 一人旅の私のために案内を申し出てくれたのだ。 残念ながら、時間がないのでそれは断ったが、 一緒に座ってしばしおしゃべりをした。 傍らの水壷に咲く金色の花。
by bajiao1313
| 2011-11-06 11:08
| 台湾
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なつかしい国、 大好きな台湾の紹介と、日々心に響いたことを綴っています。夢は台湾一周一人旅。実現に向けて中国語を少しづつ学んでいます。日本人です。 by bajiao1313 カレンダー
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