2009年 11月 25日
ある冬の台北旅行中、五十肩の激痛に襲われた。 出発前から体調が思わしくなく、寒気がして右肩が重くだるかった。 この年は厳冬で、何回も雪が降った。 成田へ行く電車から見える景色も一面の雪景色だった。 だからこそ南国へ旅立つ期待感があったのだが、体調不良であまり元気がなかった。 1月の末に旅行することは今までも何回かあったが、今回の台北はとても寒かった。 急遽現地で手袋を買うほどの風の冷たさで、外を歩くにはコートやマフラーが必要だった。 天気も悪く、どんよりした空から時折冷たい雨が降った。 街はちょうど春節前の賑わいで正月の歌が流れ、買い物客でごった返していた。 でも私にはその雰囲気を楽しむ余裕がなかった。 肩と腕がだるく、だんだん鈍い痛みに変わり始めていた。 その晩は寝返りを打つ度に、痛みで目が覚めてしまうほどになった。 翌朝は箸を持てず、食事ができない。熱も出始めた。 持参の痛み止めを飲むと少し和らぐが、薬が切れてくるとまた痛くなる。 ガイドブックを調べて、日本語が通じるお医者さんがいることを知った。 ありがたいことにホテルから近い。 双連駅のすぐ近くの、ビルの2階にある立派な診療所に行った。 ”宗北内児科診所”という看板が掛かっていた。 地元の患者さんが何人か待っていたが、まもなく診察室に通された。 お医者様はかつて京都大学に留学したとのことで、柔らかい関西弁を話した。 親身になって診察してくれ、痛む右肩に大きな注射を打ってくれた。 そのあと別室で看護婦さんが超音波の治療をしてくれた。 その結果、痛みは驚くほど楽になった。 痛み止めも出してくれたが、良い香りのする漢方薬だった。 薬袋に印刷してある診療項目を見ると、一般内科、高血圧、皮膚科、その他の最後に”疼痛科”とあった。 正にぴったりのお医者さんだったのだ。 そしてそのまま何年もたつが、今日まであの激痛は一回も起きない。 本当にありがたかった。 費用は6000円くらいかかったが、保険で保障された。 日本に戻ってからすぐ礼状を出した。 次に台北に行ったときに、和菓子を土産に持ってお礼に伺ったのだが、 残念なことに先生は休診で、お会いできなかった。
by bajiao1313
| 2009-11-25 00:55
| 台湾
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なつかしい国、 大好きな台湾の紹介と、日々心に響いたことを綴っています。夢は台湾一周一人旅。実現に向けて中国語を少しづつ学んでいます。日本人です。 by bajiao1313 カレンダー
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