八角の台湾旅行記

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熊谷守一美術館

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多忙な妹が、久しぶりに泊まりに来た。

翌日朝刊を読んでいたら、芸術欄に孤高の画家”熊谷守一”の記事が大きく載っていた。
前々から気になっていた熊谷守一美術館に行ってみることにした。
昔母がまだ元気だったころは、妹が上京するとよく都内散策をし、美術館にも行った。
妹と歩いていると、なんとはなしに母も傍にいるような気がしてくる。

要町の落ち着いた街のたたずまいが気に入り、美術館を探しながらゆっくり歩いた。
初めての場所はつい露地に入りたくなる。そんなところもよく似た姉妹。
裏道に入ると、そこは昔のお屋敷町だった。
庭には木が薄暗いほど茂り、少し荒れているためにかえって風情がある家。
木造の古ぼけたアパートがひっそり建っていたり‥‥。

方向を間違えたのか、なかなかたどり着けないがそれも楽しい。
住宅街にフラメンコのスタジオがあった。すてきな看板。
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小さい個人美術館なので、じっくり絵を見るには疲れなくていい。
ひとしきり鑑賞した後、1階の喫茶室でコーヒーを飲みながら妹とおしゃべりを楽しみ、
窓からの景色を眺めて休憩した。

帰る前にもう一度印象に残った絵を見て、名残惜しく美術館を後にした。

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# by bajiao1313 | 2009-09-13 03:22 | 国内旅行 | Comments(0)

マンゴーパフェ

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指宿の近くには南洋植物園フラワーパークがあり、珍しい南国の木々や、蘭、草花を鑑賞できる。
この植物園は手入れが行き届き、剪定もこまめに行われているようできちんとしている。
水遣り、掃除、剪定など、作業中の人たちのそばを通ると必ず声がかかる。
「こんにちは、ゆっくり見ていってくださいね」
当地鹿児島は人情に篤く、若者でも子どもでもすれ違うときに目が合うと、必ず挨拶をしてよこす。
都会特有の冷ややかさが全くない。

私は植物園や温室というものが好きで、旅先では必ず行く。
沖縄、シンガポール、マレーシア、セブ、もちろん台北、どれも忘れられない。
東京でも小石川植物園、新宿御苑、白金の自然教育園、夢の島熱帯植物園、
その他たくさんあり、時々散歩して元気をもらう。

このフラワーパークは、規模、植物の多様なこと、手入れのよさに加えて、高台から海を眺望できる景色の美しさが加味される。私は満点の評価をつけた。
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そして園内レストランの食事も100点。いくらとサーモンのスパゲティはボリュームたっぷりだった。
緑滴る木々に囲まれ、池の周りはトンボが飛び交い、静かなレストラン。

デザートのマンゴーパフェは、一口食べてあまりのおいしさにびっくりした。
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# by bajiao1313 | 2009-09-10 10:15 | 国内旅行 | Comments(0)

鹿児島

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あちらこちらに旅をしているが、九州はいつも上空を素通り。
今回長年の夢がかない、鹿児島へ行ってきた。
鹿児島に移住してそろそろ10年になる友人夫婦が案内してくれた。
かつての仕事仲間で、苦労も喜びも共有してきた旧友たち。
久しぶりに再会し、若いころの気分に戻っておしゃべりが弾んだ。

車でさっそく霧島へ連れて行ってくれた。
途中、昔の風情を残した駅舎で一休みする。
まるで待合室のベンチに“風の又三郎”がひっそりと座っているような、
田舎の小さい鉄道駅。

山に登る途中、大きな滝を見た。“丸尾の滝”という。
垂直に切り立った岩から、豊かな水が落ちている。
周りはしっとりと霧に濡れ、爽やかな空気が満ちている。
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霧島にある“神話の森公園”の山頂からの眺めは雄大だ。
深い森の緑の間に、道がくねくねと続き、人家が点在する。
眼下に扇状に開いた錦江湾が見える。
青々とした海が広がっているが、空は霞んで桜島は靄の中だ。

後ろを振り返れば、神話の世界を髣髴とする山々の重なりが眺められる。
高千穂の峰は天孫降臨の地、神秘さと奥深さを感じさせる威容だ。
観光客は少なくて静かな山の上、トンボが飛び回っている。
少しひんやりした秋の風が心地よい。

鹿児島は、海と山に囲まれた風光明媚な土地のようだ。
肥沃な土地のせいか、食べ物の味がよく、旨みが濃い。
豚肉、牛肉、新鮮な魚、野菜も豊富、オクラや白茄子、トマト,キュウリ,へちまなど。
ドラゴンフルーツはかごに山積みで売られ、マンゴーは絶品のおいしさだった。
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木々や花々の豊かで美しいこと。蝶の種類も多様で目を楽しませてくれた。

温泉が豊富で、どのお湯も独特の効用がある。
霧島は白濁した硫黄湯。ぬるい湯は気持ちがよく、いつまでも入っていたくなる。
指宿は透明でピリッとする塩湯。体中の細胞がぴちぴちはじけて、再生するようだ。
しかし火山灰の被害は結構大変で、灰は洗濯物や車につくし、目にも入ってちくちくした。

景色に感激し、温泉に身も心も癒され、友情にたくさんの元気をもらった。
鹿児島もまた、私の好きな南国だ。
# by bajiao1313 | 2009-09-07 13:35 | 国内旅行 | Comments(0)

河内音頭

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錦糸町の河内音頭祭りに行ってきた。
正式な名称は“すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り2009”。
大阪の民謡なのに、なぜ錦糸町で開催するのかよく分からないが、
古くからの庶民的な街、下町情緒たっぷりのこの街にはとても似つかわしい。

友人たちは2,3年前から参加し、すっかりはまってしまった。
「なにしろ楽しいから行こう」と誘われ、初めて行ってみた。
会場に近づくと太鼓の音がどんどんと響き、河内音頭が大音響で流れている。

広大な会場は大勢の人で埋め尽くされている。
シートの上に座って見物する人、屋台を物色する人、
ビールを飲みながら談笑する人、みんな気ままに楽しんでいる。
屋台は種類が多く、おいしそうだ。しかも安いので気に入った。
大阪風の店も多い。

立派な大舞台は、まばゆい赤白のちょうちんで飾られている。
この祭りのすばらしいところは、次々と披露される河内音頭が全部生演奏なのだ。
河内音頭の愛好者であれば、垂涎の的のような出演者が次々に出る。
歌手が紹介されるたびに「キャーキャー、ワーワー」と底力のある歓声があがる。
本場の歌い手らしく、歌唱力があり、じっくり聞かせる。
河内弁の意味は分からないが、心に伝わってくるものがある。
なんかこう、わくわくして、体が自然と動き出すような気分になってくる。

舞台の前で輪になって踊る人たちの様子も愉快だ。
盆踊りとは違ってテンポが早く、リズミカルでノリのいい踊りだ。
スッキプがあり回転したり、腰をクイクイと左右に振ったり、マンボダンスのよう。

若者も中年も、じいちゃん、ばあちゃんも、赤ちゃんを背負ったお父さんも踊っている。
基本のリズムは同じだが、皆思い思いにアレンジしている。
クラシックバレーのように手足を伸ばして、うっとり踊る男の人がいたり、
そろいの浴衣できめているグループがいたり、
リュックを背負ったまま思わず踊りだすおじさんがいたり、
見ているだけでも結構楽しい。

友人の1人は会社から直行。スーツ姿、白いワイシャツの腕をまくって踊り始めた。
早い時間から来て、踊りまくっているQさんのTシャツは汗まみれだ。
酔っ払ってふらふらしているおじいさんが傍に来て、「楽しくて、たまんないよね‥‥」
と、赤い顔で話しかけるのだが、音楽に声がかき消されてしまう。
ひとしきり喋るとまたふらふらと踊りに行った。
来年こそは、私も踊りの輪の中にいたい。
# by bajiao1313 | 2009-08-28 11:30 | Comments(2)

陽明山

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陽明山は台北市の北にある高原地帯で、700メートルから1000メートルクラスの山々からなっている。

陽明山公園はよく整備されていて、花壇は手入れが行き届き、木陰の散策は気分がいい。
渓流が時には滝になって流れ落ち、小さい四阿(東屋・あずまや)があちこちにあり、
休憩したり、食事をしたり、瞑想にふけることもできる。
たくさんの木々は南国らしく豊かに葉をつけ、高原の涼風にそよぐ。
野鳥がホロリン、ホロリンと囀っている。澄んだ耳慣れない音が高い梢で響く。

終点の陽明山公園からさらにマイクロバスに乗り、山の奥まで入っていくと数々のハイキングコースがある。
それぞれ野鳥や高山植物の鑑賞、池や湿地帯、眺望のよい場所などの特徴がある。
”蝴蝶花廊”というコースは幸運なら、無数の蝶が群舞するさまを見られるという。
このあたりは高度もあり、霧が出ると肌寒いくらいだ。

かつて訪れた二子坪というコースは、私にとって格別な場所だ。
ここで初めて台湾人の友人ができたのだ。
彼女からは野鳥の名前や、草花の名前をたくさん教えてもらった。
一目でお互いが気に入り、今でも付き合いは続いている。
台北に行く楽しみの一つは、その大切な友人と会うことである。

その日私は一人で陽明山に出かけた。
陽明山公園までは台北駅からバスで50分程度で着くが、
私は地下鉄で剣潭駅まで行った。それからバスに乗る。
この駅はたくさんのバス停があり、大勢の人で混雑している。

駅前の広場にはハイキング姿の人があちこちにいた。
みなナップザックに大きな水筒を入れている。
数人で座り、雑談をしている中年男性の1人に声をかけた。
「陽明山に行くバスは何番ですか?」
私のつたない中国語を聞くと、「日本人ですか?」と聞き返された。
親切な彼らは口々に英語で説明しようとする。
でも、それでは話しかけた意味がない。

メモ帳とペンを出し筆談に移った。
男性の一人が、ほれぼれとするようなきれいな字でこう書いてくれた。
「跟我们走?我们在半路下车‥‥」
私達は途中で降りるけど、一緒に行きませんかと、誘ってくれたのだ。
「今日は14人で行く。まだ集まっていないからここで待っててください」

少しずつメンバーが集まりはじめた。
3人組みの女性たちが来た。私と同じくらいの年恰好だ。
姿勢のよい活発そうな人、温和な笑顔の人、ほっそりした色白の少し若い人。
紹介してくれたので、筆談交じりでおしゃべりを始めた。
ことばを発しても、アクセントが違うとなかなか通じない。
相手のことばも早くてわかりにくい。
すると相手は私のメモ帳をひったくるようにして字を書いてくれる。
一瞬で意味が通じ、お互いに深くうなずきにっこりする。

年齢の話になった。姿勢のいい人は私と同じ寅年だと分かった。
はつらつとしてとても若く見える。
私はびっくりして「很年轻・とても若い!」と言い、私の頭を指差して「白髪baifa」と言った。
すると彼女はすかざず、メモ帳に一言「自然」と書いた。
彼女の黒々とした髪は染めているのだそうだ。

バスは中国文化大学を経由するので、車内は大勢の学生で混み合っていた。
私たちの周りにもぎっしりと学生が立っている。
彼女は私を学生たちに紹介した。「この人は日本人で1人で旅行している」。
周りの学生はうなずき、小さい声で「你好」と言い目礼してくれた。

それから車内で発音練習が始まった。
私が話しかけると、発音やアクセントを直してくれる。
お互いに一生懸命になるあまり大声になってしまう。

笑顔の温和な彼女は、私をじっと見つめて「你是很勇敢」と言った。
ヨンカン?なんだろう。すると指で空間に「勇敢」と書いた。
1人で旅行するなんて勇敢でファイトがあるとほめてくれたのだ。

街中を抜けるとバスはぐんぐん登っていく。
カーブが多く目が回りそうだ。眼下の風景が小さくなる
やがて彼らが降りる停留所に到着した。
降りるときには一人づつ、握手したり、親指を立てて励ましたり、肩をたたいたりしてくれた。
そして走り出すバスを手を振って見送ってくれた。
# by bajiao1313 | 2009-08-21 12:40 | 台湾 | Comments(6)