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八角の台湾旅行記

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2009年 07月 16日

豆花

梅雨が明けて、いよいよ夏がやってきた。
日傘をさしていても、太陽の熱がじりじりと肌を焼き、汗が流れ落ちる。
こんな風に暑い日は、“豆花”をおもいだす。
豆花は「とうほあ」というやさしい響きのことば。

台湾の人たちが好むデザートの筆頭に上げられるのが豆花だ。
見た目は絹ごし豆腐のようだが、もっと繊細な食べ物だ。
とうふのプリンといった感じで、水気が多く柔らかく、フルフルと崩れてしまいそう。
飲み込むときに、のどをスルリと滑り落ちていく感触がたまらない。

豆花は大きな鍋に入っている。
それを容器にすくい取る。
上に甘いトッピングをのせてもらう。
小豆、緑豆、白いんげん豆、落花生、タロイモの団子、大粒のタピオカ、蓮の実などがある。
最期にシロップをかけてできあがり。レンゲで口に運ぶ。
口当たりは柔らかくのど越しは最高。
トッピングのタピオカやタロイモのもちもちした甘さもおいしい。

冷たいものが多いが、一度だけ双連朝市で熱々の豆花にであった。
豆花売りのおじさんは、豆花の入った大缶、熱い生姜汁の入ったやかん、
煮た落花生の入れ物だけを道端に置いて、実にシンプルな商売だ。
大缶には赤い字で「豆花」と書かれ、看板にもなっている。
豆花_a0129636_15372687.jpg

その朝、私は寝不足で元気がなかった。
フーフーしながら豆花を食べ、シロップをすすった。
生姜が強く香り、落花生は舌でつぶれるほど柔らかかった。
食べ終わる頃には体が温まって、しゃきっと元気になった。
あのおいしさが忘れられず、いつもおじさんの熱い豆花を探すのだが、
なかなか出会うことができないでいる。

by bajiao1313 | 2009-07-16 15:54 | 台湾 | Comments(5)
Commented by urako at 2009-07-16 18:00 x
今週月曜日、横浜の中華街でランチを食べてきました!

とっても暑い日だったので、以前に八角さんからうかがっていた「豆花」をちょうど思い出していたところでした。
すでにおなかがいっぱいになってから「豆花」の看板をみつけたので、食べることはできませんでした。残念。。。

最近はコンビニで売っていますよね。とても大きな容器だったので、初めて見たときは、「お得用の杏仁豆腐」かと思いました(^.^)
Commented by bajiao at 2009-07-16 19:45 x
urakoさん、
コンビニのパック豆花を、豆花と思っちゃいけませんよ!
私も仕方なく、(泣く泣く)食べることがありますが、別物です。
本物は「生きている」食べ物なんですよね。
Commented by clarus4510 at 2009-12-06 00:04
はじめまして!豆花好きのクラルスと申します。
朝市の豆花のおじさんって、この人かな?と思いまして。
http://clarus4510.exblog.jp/blog.asp?iid=&acv=&dif=&opt=2&srl=11657802&dte=2009%2D11%2D26+13%3A00%3A00%2E000

先月に行った人はあたたかい豆花を食べたそうですよ。
Commented by bajiao at 2009-12-06 21:08 x
コメントありがとうございます。
クラルスさまのブログで記事を拝見しました。
どうも私のお会いしたおじさんとは違うようです。
看板などはなくてただ豆花の缶があるっきり、
そしてちょっと気難しいというか、職人気質風の
もっとお年を召した方でした。

しょうがの香りのする熱い豆花、食べたいですね!
Commented by clarus4510 at 2009-12-07 10:24
その豆花のおじさんは、寧夏路夜市方向に行く途中にいらっしゃる方かも!?双福食品より手前だったと記憶しています。
再会できますように!


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